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2007年9月15日 (土)

洞窟救助技術

 10月に滋賀県で洞窟救助講習を行う予定だ。今年になってからは、岩手、山口で行われており、この滋賀で3度目となる。岩手での講習は同じ月にハンガリーに行く予定が入っていたこともあり、関わることはできなかったが、それでも年に2回は過去に比べるとハイペースである。また現在、岡山県のある消防関係からも、洞窟救助講習に関する問い合わせが来ている。

 私が洞窟救助講習で教えている技術は、フランスの洞窟救助組織SSF(Speleo Secours Francis)の技術である。SSFについてはやや古いがフランスの洞窟レスキュー体制についてのページ、SSFが2年ごとに外国人向けに行う国際洞窟救助訓練「Stage Secours International 」についての報告がいずれも日本洞窟学会洞窟救助委員会のページ内に日本語で記載されている。

Logossf2p さて、消防や山岳、リバーレスキューで知られるRESCU3とSSFの技術の違いは何であろうか。私も消防などのロープレスキュー技術をすべて把握しているわけではないので、はっきりしたことは言えないけれども、SSFの技術は洞窟やキャニオンでの救助に特化していると感じられる。使用するロープは10mm、国によっては11mmを使うこともあるが、いずれにしても普段のケイビングにおいて使用している太さのロープである。これは、洞窟救助用にあえて特別の装備を用意せず、普段から使っている装備を使用したり他団体から借り出すなどで、用意にすばやく調達が可能となるし、アセンダーやディセンダー、カラビナなども特別なものを用意しなくても良い。

Entranceliftrig  無論、12mmやハーフインチのロープに比べれば強度は劣るけれども、リバーレスキューほど多大な力がかかることはないし、岩とロープが接触して切断されるということも考えにくい。ケイバーが普段から使っているSRTと呼ばれるロープ上を昇降する技術では、岩とロープの危険な接触を積極的に避ける技術を用いていて、これが洞窟救助の際にも同様に適用されているからだ。具体的にはディヴィエイション(deviation;進路変更)やリビレイ(Rebelay;再固定)といった技術であるが、レスキューの際にはさらにヒューマン・ディヴィエイション(人による進路変更)も積極的に用いられる。

Entranceliftrig2 チロリアンブリッジ(ハイライン、展張ロープ)についても、バックアップラインを設けるか、設けないかという差があると思われる。SSFの技術では基本的に設けない。ロープの強度に対して、救助時にかかる力は十分に小さいことは、SSFがPetzlの協力を得て張力計を用いたテストなどで確認されている。ただし、適切な力でチロリアンブリッジが作成されていればの話しだが、適切な力以上で張るのは実際のところ、なかなか難しい。また洞窟内では壊れにくい、良質(というのか?)のアンカー(支点)を必要な場所に得やすいという利点も大きいだろう。

 

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