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2007年7月17日 (火)

洞窟測量

Iwa_0001  この3連休、台風を逃れるように岩手の洞窟に調査に行ってきた。天然記念物に指定されている洞窟なので、普段はなかなか入れないし調査もできないが、文化庁からの許可を受けた組織に協力する形での参加だ。

  基本的には過去に行われた測量の再測量であるが、過去の図面にはない通路や、人工登攀によって発見された通路などがあり、その形状は大きく変わっている。

Iwa_0001_1 7月は学生の試験期間ということもあり、参加者はやや少なく11人だったので、4班での活動となった。上層測量2班と観光洞部分の再測量。それと上層の人工登攀の班である。観光洞であることもあり、活動は夕方、営業が終わってから翌日未明までである。 したがって、昼間はだらだら昼寝したり、風呂に入ったりとのんびりできるのだが、短期間の昼夜逆転活動は非常に疲れる。

Iwa_0002_1 私は、今回、土曜夜、日曜夜と2日続けて上層の測量を行った。初日は既存の図面にある箇所の測量であったが、2日目は新支洞である。新支洞といっても、明らかに入口が見えるので、過去の測量では時間切れか何かの事情で、測量できなかっただけだろう。

 初日は三脚を立ててトランシット・コンパスを広い箇所で使い、傾斜の強いところではスントコンパスを使用した。2日目はすべてスント・コンパスである。トランシット・コンパスの方が高い精度が出せるものの、三脚を立てる広さや高さと、Iwa2_0001そして前後のポイントとの傾斜角が55度以下でなければならないという制限があるため、何処でも使えるわけではない。

 距離は、レーザー測距器を使用した。ここ数年で値段が下がったこともあり、急速に普及しつつある。安いといっても2-4万円するのだが、それ以前の6-8万円に比べれば導入しやすい。そもそも2-4万円であれば、スントコンパスと同程度の値段である。メジャーだと洞窟内での取り回しが面倒だし、使用後に水洗いしなければならないなど扱いにくいが、レーザーはそうした不便さが無く非常に良い。Iwa3_0001何よりメジャーを張れない竪穴やクレバスの向こう側にいる人とお間でも測量が可能だ。

 結局、初日に188m、2日目に204mの測量を行った。これは測量線延長なので実際の洞窟の長さとは一致しないが、まあ洞窟の広さと、斜洞で移動しにくいことを考えれば、妥当な距離なんだろう。

 しかし、疲れた。帰りがけにわんこ蕎麦を100杯あまり吐きそうになりながら食べたのは、疲れた体にとどめを刺しただけだった。

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