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2007年3月 9日 (金)

測量図編集

 洞窟調査を行うと、必ずついて回る作業が測量図の製図・編集作業である。昔はロットリングなどの製図ペン、インスタントレタリング、スクリーントーンなどを用いて、厚手のトレーシングペーパーに書くというのがセオリーであった。しかし、ロットリングは1本数千円と高価であるし、使い続けないとインクが固まりメンテナンスが大変であったり使用不能になったりと、とかく運用も大変であった。

 しかしながら、ここ数年来、製図ペンでの紙への描画ではなく、PC上での製図に移行している。使うソフトはイラストレーターなどのドロー系のソフトだ。これらのソフトは製図ペンよりも高いけれども、扱いは楽であるし、書き直しもできるし、パターンでの塗りつぶしも非常に楽である。一度、紙からソフトへ移行してしまうと、もう戻れない。

Map  先日、行った中国遠征の報告をまとめるにあたっても、PC上での作業が大半であった。現地では、その日に測量したデータを洞窟測量ソフトに打ち込み、プリンターで基線をプリントしたものに、手書きで洞壁などを書き込み仕上げた。それを帰国後、スキャナーで読み取り、イラストレーターなどで下絵として読み込んで、仕上げている。今後はそうした形態でしか測量図を仕上げることになるのだろう。手書き製図ペンのノウハウが失われるのは惜しい気もするけれど、楽な方に流れるのが人の常であるからしかたがない。

 ちなみに中国にもスキャナーを持ちこんでいたので、現地でも同様の作業ができる環境はあったのだけれど、さすがにそこまで行う余裕は無かった。PCが二人に一台あればできたかもしれないけれども。

 

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