穴掘り
先日、穴を掘ってきた。ケイビングにおいては、人が通れない狭い隙間があり、その先に空間がありそうな時には、岩を割ったり、床を掘ったりして先へ進むことがある。これを 英語ではディギングと言うのだが、日本語では穴掘りとでもいうのだろうか。
まあ、 言葉の定義はともかく、とある竪穴の入口の近くでディギングを行った。既存の洞口よりも数m上方に開口する小洞窟があるということは、以前から知っていたし、そこと既存の洞窟内とで声が通ることも確認済みであった。声が通るということは、人が通れなくとも空間が通じているということであるから、多少掘れば抜けられるのではないかと、今回の作業と相成ったわけである。
床の土壌を掘るのはそう難しくは無いが、壁を広げるのはなかなか手間がかかる。基本はハンマーで叩いて広げるのであるが、これがまた難しい。手作業だけで力尽きてしまうのでいくらかの電動工具の力などを借りて行ったが、時間切れでつながらなかった。穴掘りだけでは、つまらないので、夕方から穴に入ることになっていたからだ。
竪穴の話は省略するけれど、SRT初心者には厳しいピッチヘッドが2箇所ある。安定した足場から2mほど離れた場所まで、トラバースラインがあり、そこから降下を始めるという形になっているが、どちらもあまり足場が無く、完全に空中での移動を強いられかねないからである。下降時は2つのカウズテイルとディセンダーを使うのでそれほど難しくは無いが、登りの際がやや面倒となる。特に私はフレンチスタイルのSRTを使っているため、 ブリティッシュスタイルのSRTシステムにはあるセイフティコードがない。すなわちトラバースの際に使えるコードが一本少ないということだ。まあ、だからといって問題があるわけではないが、初心者であれば、セイフティコードのある英国式のシステムを使った方が楽だろう。
ところで、この穴では古いロープを使い続けているため、ロープのシースがちぎれコアが見えている場所がある。フリーで降りれる場所なので、大きな問題ではないけれども、やっぱり気持ち悪い。
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